バンプのニューアルバム「Butterflies」が2月10日発売です!
その最新情報の前になぜか昔のアルバムを紹介したいと思います。
バンプのアルバムの中で一番好きなのがこの「THE LIVING DEAD」です。
このアルバムの完成度は完璧だと思います。
メジャーデビュー後最初のアルバムとは思えません。
思い入れが強すぎるので1曲ずつ紹介していきたいと思います。
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このアルバムのコンセブト
このアルバムはすべて絵本や小説のような物語になっています。
涙を流している人を見つけてこの物語を紹介するんです。
するとその人が元気になって勇気をもらえるんです。
ではでは、1曲ずつ紹介していきましょう。
1.Opening
涙を流している音が聞こえてきて駆けつけてみたらそこには目を真っ赤にした人がいました。
「いくつかの物語をプレゼントするね。ちゃんと読んでおくんだよ!」
といってこれ以降の物語の始まり始まり。
2.グングニル
ある若者が地図を見つけました。
「きっとこれは財宝のありかを示した地図に違いない!」
そして、それが本物かどうか確かめるために大海原へ旅に出るんです。
でも、周りの人たちはそんな彼を見て大笑い。
「どうせ偽物だよ!財宝に目がくらんでバカなやつだ!」
そんな人たちを尻目に、彼はそれでも旅立ちます。
地図を頼りに船を進めていくとやがて大シケが・・・。
そう、大笑いした人たちが一心に願ったのです。
「高波よ!悪魔となれ!」
その願いが神にも届いてしまいました。
でも、そんな化け物にも彼はめげることなく立ち向かいます。
死にそうになりながらも化け物に挑むとその手にはグングニルが!
海をも切り裂く伝説の槍グングニルがその手に!
その必死に戦う若者の姿にやがて彼らは自分たちの行いを後悔し、応援を始めたんです。
夢の終わりは彼が拳を下げた時だけ。
船は今嵐の真ん中です。
世界の神ですら後悔しそれを救おうとしている。
3.ベストピクチャー
とても貧乏な絵描きが狭いアパートで一生懸命絵を描いて、いつか売れることを夢見ます。
「いつか俺は見晴らしのいい丘の上に豪邸を建てて暮らすんだ!」
その時彼はとても楽しかったけどだんだんと売れて収入が手に入ると彼に異変が。
地位や名誉のために絵を描くようになっていたんです。
やがて、彼はその夢が叶い、豪邸で暮らし始めたんですが、やっと手に入れたその暮らしになぜか虚無感が・・・。
「宝物ってなんだっけ?」
その疑問にイラついて筆を折ろうとしたらその筆はこう言ったんです。
「ずっと見てたよ。君は絵が好きなんだろう?」
そうだった!
ただただ絵を描くのが好きだっただけなんだ。
4.続・くだらない唄
「続」なのでその前もあるんですが、それは割愛します。
ビックになってやろうとして電車に乗って2時間ちょいの都会に出てきた若者の話です。
なかなかうまくいかなくてふと故郷に帰ってきました。
なんとなく昔からよく行った川原で朝日を見ようと待っていたんです。
でも、気づきました。
(俺のこの手は振れない!大事なものを落としすぎた。この眼は夢の見過ぎで悪くなってしまった。)
その時、桜の木の下で手頃なヒモと台を見つけました。
半分ジョークでセッティングしてみたら、漫画みたいな量の涙が溢れて止まらなかったんです。
(そういえば、あのコにふられたとかでよくここで泣いたな)
なんてことを思い出して、その当時と同じ気持ちになって朝日を待っていました。
(また手を触れるかな?夢が見れるかな?)
いよいよ朝日が。
そしたらびっくり!
この手がゆっくり右上で弧を描いたんです。
この眼が辛うじて飛んでく綿毛を見送ったんです。
あの頃と何も変わっていない。
あの頃と違うのはヒゲの生えた顔ぐらい。
5.ランプ
思いつく限りの夢や理想をポッケに詰めて歩いていたはずなのに、ポッケに穴が開いていて全て落としてしまいました。
それに気づいて泣いているとどこからか声が。
「ハローハロー、気付いておくれ。僕は君のハートの中に住む情熱のランプだよ」
落とした夢や理想を探す道を照らしてくれるハートのランプ。
これは頼れるベストフレンド。
しかし、もう疲れ切ってしまいました。
「約束しろよ、ハートのランプ。もう一度僕を歩かせてくれ。」
「変だな?僕は君自身だよ?自分が信じれないのかい?」
ようやく気づいた。当たり前の事に気づいた。
自分自身知らなかった自分自身に。
落としたものや失くしたものを探す道を歩く勇気。
それは自分の中にあったんだ!
自分の中にある情熱のランプは自分で火をつけるんだ!
6.K
Kという意味に気づくと途端に感動度が増すお話です。
真っ黒というだけで周りの人間に気味悪がられていた黒猫がいました。
そんな黒猫を優しく迎え入れてくれたのが売れない絵描きさん。
「なんだか僕らよく似ているね」
彼は黒猫に名前をつけました。
「黒き幸、ホーリーナイト」
絵描きはその黒猫を描き続けましたが、誰も真っ黒な絵なんて買ってくれません。
やがて、痩せ細り息絶えそうになる絵描きが黒猫に言いました。
「僕の帰りを待っている恋人にこの手紙を届けてくれ」
そう言って絵描きは息を引き取りました。
黒猫は必死に走りました。
周りの人間がバカにして石を投げつけてきても黒猫はめげません。
満身創痍になってもめげずに走り続けました。
やっとの思いで恋人の家に着き手紙を渡しました。
手紙を読んだ恋人はもう動かない猫の名前にアルファベットを一つ加えて庭に埋めてあげました。
聖なる騎士を・・・。
7.リリィ
スポットライトの下、低いステージの上
彼は必死にカッコつけました。
弱みをポケットに押し込み、自分も人も上手に騙して夢を見せていたんです。
だけど、真夜中に鍵かけた部屋でその弱みや嘘に襲われるんです。
「出てこいウソツキめ!」
そんなカッコ悪い自分を「君」は優しく包んでくれたんです。
「かわいいよ。」
「かっこいいよ。」
もう、何も隠さず全てを君にぶつけました。
君は全て受け入れて優しく笑ってくれたんです。
もう怖くない!
どんな歌を歌っても、その歌が部屋のドアを叩きにきても、大丈夫!
胸を張れるから!
8.Ever Lasting Lie
愛する人の命に値がつきました。
「大丈夫!俺を信じて待っていてくれ!」
とは言ったもののとても大金で、知り合いに頭を下げても全然足りません。
「石油でも掘る以外ないんじゃないの?」
っていう冗談を本気にして砂の海で穴を掘り始めました。
もう一人の方も少しでも足しにするために自分の身を売りながらお金を稼ぎます。
「待っていてくれなんて信じられない」
と思いつつ、その嘘をおまじないのように呟き続けました。
夢を掘る人それを待つ人、互いの想いは年月を過ぎて少しづつ変化してきます。
とうとう命が尽きてしまいました。
死ぬ直前までその人は「もうじきあの人が来る。」と呟き続けました。
一方、夢を掘る人。
長い年月が経ってなんで穴を掘っていたのかわからなくなっていました。
「俺の夢ってなんだったっけ?大事な何かを待たせていたような・・・」
夢を掘る人それを待つ人。
幾つもの夜を乗り越えた嘘。
9.グロリアスレボリューション
「胸を張って誇れるものが自分にどんだけあるかって?
名前と誕生日とキュートな指紋くらいあれば十分だろ!」
震えているのかい?そいつは武者震いだろう。
いつまでつけてんだ?その自前の手錠をさ。
鍵だって自分で持ってんだろ?外して自由にやれって!
あれ?俺にもついてるじゃねぇか!
えらい頑丈なやつだ、参ったなコレとれねぇや。
鍵も多分無くしちまったな。
まあ、こんなことあるさ。それがリアリズム。
おいおい、そんな目で俺を見るなよ。
10.Ending
先ほどのOpeningの続きです。
大丈夫!
君はまだ君自身をちゃんと見てないだけ。
誰だってそうさ。
少なくとも君には味方がいるじゃないか。
プレゼントした物語の中の住人たちさ。
僕はもう行かなきゃ。
ほらまたどこかで涙の落ちる音が・・・。
終わり。
まとめ
このアルバムを一通り聞いた時に、この作詞をした藤原基央君はなんて天才なんだと思いました。
まだ、ちゃんと聞いたことない人、最近のバンプしか知らない人。
ぜひこの「THE LIVING DEAD」を聞いてください!!
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